前回の記事では、
食品の消費税が8%から1%になったら、本当に家計はお得になるのか?
という疑問について考えてみました。
そこで分かったのは、
消費税が8%から1%になれば、家計の負担は確実に軽くなる。
ただし、
食品そのものが値上がりすれば、減税の効果を実感しにくくなる可能性がある。
ということでした。
では、ここで新しい疑問が出てきます。
そもそも食品は、実際どれくらい値上がりしているのでしょうか?
今回は「なんとなく高くなった気がする」ではなく、
実際のデータを見ながら考えてみたいと思います。
食品の値上げは、本当に続いている
👨🎓 森くん
「最近スーパーに行くと、何でも高くなった気がするんですよね……😅」
私もそう感じます。
まぁ、最近はスーパーに行くたびに「また上がった?」と思うこともあります(笑)
でも、
「高くなった気がする」
だけでは研究になりません。
そこで食品の値上げについて調べてみました。
帝国データバンクが主要食品メーカー195社を対象に調査したところ、
2026年1月から11月までに値上げが判明している飲食料品は、
1万4,902品目。
さらに2026年7月だけでも、
2,566品目
が値上げされ、1回あたりの平均値上げ率は11%となっています。
「帝国データバンク『食品主要195社』価格改定動向調査―2026年7月」
特に多かったのが、
・加工食品
・パン
・調味料
など、私たちが普段の生活でよく購入する食品です。
つまり、
食品の値上げは「なんとなく感じている」だけではなく、
実際にかなり多くの商品で起きています。
そりゃ、高くなったと感じるわけですね😅
では、値上げと減税を一緒に考えてみよう
ここからが今回の研究です。
前回の記事では、分かりやすくするために100円の商品を例にしました。
消費税8%なら、
100円+8円=108円
です。
これが1%になれば、
100円+1円=101円
になります。
7円の負担軽減です。
ここまでは前回と同じです。
では、その商品自体が値上がりしていたらどうなるのでしょうか。

3%値上がりした場合
100円の商品が3%値上がりすると、
本体価格は103円になります。
消費税が1%なら、
103円+約1円=約104円
です。
現在の108円と比較すると、
約4円安い。
👨🎓 森くん
「あれ?
値上げされても、今よりは安いんですね😳」
そうなんです。
ここが前回の記事でも重要だったところです。
値上げされたからといって、
減税の効果がなくなるわけではありません。
ただ、101円になると思っていたものが104円になるので、
「8%から1%になった割には、思ったほど安くなっていない」
と感じる可能性があります。

では、値上げ率がもっと大きかったら?
ここで少し条件を変えてみます。
100円の商品が、
5%値上げ → 105円
になった場合。
消費税1%なら、支払額は約106円です。
現在の108円より、まだ少し安くなります。
では、
10%値上げ → 110円
になったら?
消費税1%を加えると、約111円です。
今の108円より高くなります。
つまり、
値上げ幅が大きくなるほど、減税による負担軽減は小さくなり、
あるところを超えると現在の支払額より高くなる。
ということです。
👨🎓 森くん
「なるほど!
『減税されたかどうか』だけじゃなくて、
『商品そのものが何%値上がりしたか』も見ないといけないんですね!」
そういうことです。
2026年7月の平均値上げ率「11%」で考えると?
ここで、実際のデータを使ってみましょう。
2026年7月に値上げされた2,566品目の、1回あたりの平均値上げ率は11%でした。
もちろん、すべての商品が11%値上がりしたという意味ではありません。
商品によって値上げ幅は違います。
そこで今回はあくまで、
「100円の商品が11%値上がりしたら?」
というシミュレーションをしてみます。
100円の商品が11%値上がりすると、
111円。
そこに消費税1%を加えると、
支払額は約112円になります。
値上げ前の100円に消費税8%を加えた108円と比べると、
約4円高くなります。
👨🎓 森くん
「えーー!
消費税が8%から1%になっても高くなるんですか!?😳」
この条件では、そうなります。
ただし、ここで間違えてはいけません。
これは、
「減税したから高くなった」
わけではありません。
商品そのものが11%値上がりした影響の方が、7ポイントの
減税効果より大きかったということです。
もし税率が8%のまま111円の商品を購入すれば、
支払額は約120円になります。
1%なら約112円。
つまり、この場合でも、
減税によって約8円の負担が抑えられている
ことになります。
🤖 研究補佐チャッピーの整理
ここは少しややこしいので整理してみます。
100円の商品を基準にすると、
値上げなし+消費税8% → 108円
値上げなし+消費税1% → 101円
3%値上げ+消費税1% → 約104円
5%値上げ+消費税1% → 約106円
10%値上げ+消費税1% → 約111円
となります。
ここから分かるのは、
値上げ率が小さければ、減税によって現在より支払額が下がる可能性が高い。
一方、
値上げ率が大きくなると、減税されても以前より支払額が高くなる場合がある。
ただし、その場合でも、
同じ値上げ後の価格で「消費税8%の場合」と「1%の場合」を比較すれば、
1%の方が負担は小さい。
つまり、
値上げと減税は分けて考える必要があります。
減税しても安くならない=減税に意味がない、ではない
今回調べてみて、ここが一番重要だと感じました。
たとえば、
「消費税が1%になったのに、昔より食品が高いじゃないか」
となったとします。
その感覚自体は間違っていません。
実際に支払額が高くなっている可能性があります。
でも、
「だから減税には意味がなかった」
と考えてしまうと、少し違います。
見るべきなのは、
減税しなかった場合、いくら払っていたのか?
です。
値上げ後の価格が111円なら、
消費税8%では約120円。
1%なら約112円。
昔の108円より高くなったとしても、
減税によって120円になるところを112円程度に抑えている。

こうして比較すると、減税の効果が見えてきます。
結局、食品の値上げを考えても1%はお得なの?
今回の研究結果です。
消費税が8%から1%になれば、同じ本体価格なら間違いなく
家計の負担は軽くなります。
そして食品が値上がりした場合でも、
「8%のまま」と「1%になった場合」を同じ本体価格で比較すれば、
1%の方が負担は軽くなります。
ただし、
値上げ幅が大きければ、
減税されたのに、以前より支払額そのものは高くなる
ことがあります。
つまり、
「減税された=昔より安くなる」
とは限らない。
でも、
「昔より高くなった=減税に意味がない」
とも限らない。
この二つを分けて考えることが大切だと思います。
数字は、比べ方によって見え方が変わる
今回、100円の商品を使っていろいろ計算してみました。
そこで改めて感じたのが、
何と何を比較するかで、同じ数字でも見え方が変わる
ということです。
昔の価格と比べれば、
「高くなった」
と感じるかもしれません。
でも、
値上げ後の8%と1%を比較すれば、
「減税によって負担が軽くなっている」
ことが分かります。
ニュースで、
「食品の消費税を8%から1%へ」
という数字を見たときも、
税率だけを見るのではなく、
商品の価格はどう変わったのか?
最終的な支払額はいくらなのか?
そこまで見て初めて、家計への本当の影響が見えてくるのではないでしょうか。
そして、もう一つ気になることがあります。
そもそも「食品」なら、何でも1%になるのでしょうか?
水は?
みりんは?
外食は?
次は、
「えっ、これは1%にならないの?食品の消費税を調べてみた」
というテーマで研究してみたいと思います。
📚この研究の続き


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